四万温泉で実証実験!E-BIKEはサイクルツーリズムのキラーコンテンツになる?

四万温泉街の赤い橋

今回は群馬県中之条町にある四万温泉(しまおんせん)にてFEREMO(フェリモ)搭載の新型E-BIKEの実証実験をしてきました。

実証実験の内容と四万温泉の魅力を体験レポートで紹介します。

目次

四万温泉とは

四万温泉は群馬県の北西部に位置し、東京からは車で3時間弱でアクセスできる自然豊かな山間部にある温泉です。東京駅から直通バスもあり、首都圏からのアクセスも良好です。群馬県といえば、草津、伊香保、水上などが有名ですが、四万温泉も引けを取りません。温泉の歴史は古く、開湯は平安時代とも言われています。四万温泉では日本最古の湯宿建築である積善館(せきぜんかん)が有名です。記事のトップ画像の景色を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか?

四万温泉エリアは南北に流れる四万川を中心に北は四万川ダムから南は四万温泉の入口にある甌穴(おうけつ)までおおよそ6kmの縦長になっており、その中央に積善館があります。標高差はおおよそ230mです。

四万ブルーが美しい四万川ダム

四万ブルーの湖面

四万温泉では、美しい四万ブルーの湖面が見られる四万川ダムが有名です。

綺麗なブルーに見えるのは、水の中にアロフェンという鉱物が水に溶け出しており、それが太陽光に反射されるからだそうです。

温泉口そばにある甌穴

甌穴

甌穴とは川底の岩盤にできる円形の穴のことです。今回は水量が多かったため見えませんでした。

それでも川の近くまで行くことができ、ダイナミックな水の音は迫力満点でした。

四万温泉で感じた魅力

四万温泉街でサイクリング

四万温泉街をサイクリング中、射的屋さんを見かけました。昔の楽しい思い出が懐かしくよみがえってきます。

四万温泉の魅力は歴史と古き良き昭和の温泉街の面影を残しつつ、四万川を中心とした自然との調和が取れていると感じました。

E-BIKEの実証実験

今回の実証実験では、FEREMOを開発した太陽誘電さん、HaNeRiでもお馴染みの里山マウンテンバイクツーリズムのガイド佐藤さん、弊社HaNeRiスタッフで、FEREMOが搭載された電動アシスト付きのクロスバイクを使って四万温泉を走行しました。

四万温泉協会からスタート

エリア中央にある四万温泉協会からスタートして四万川ダムまで登り、四万川ダムから一気に甌穴へ降りて四万温泉協会に戻るルートを走りました。

四万温泉 湯さんぽマップ

引用:一般社団法人 四万温泉協会「湯散歩マップ」

走行結果

スマートウォッチで計測した結果、時間は1時間46分(小休憩込み)、距離は15.5km、高低差は230m、消費カロリーは667kcalでした。

走行結果表示

40代~50代のテストライダー4名が走行しましたが、走行後もまだまだ体力は残っていました。E-BIKEとはいえ、坂の多いエリアで走ったため667kcalを消費しています。天丼1杯分くらいでしょうか(笑)。

今回の試験機にはハンドルに表示器が搭載されており、電池残量のほか、消費と発電した電力が表示されます。

FEREMOは坂道やブレーキ操作などによって得られる回生の力で発電するシステムなので、走りながら充電できます。

今回の走行では、消費した電力の半分程度の電力が発電されたことが分かりました。電池の残量は70%~50%程度で、まだまだ走ることができます。

四万温泉とE-BIKE

E-BIKEを使って温泉街を巡るのは全国的にもまだ新しい取り組みですが、四万温泉はE-BIKE活用に適した観光地です。

距離やエリアの特徴からも相性ばっちり

四万温泉の入り口にある甌穴から四万川ダムまでは約6kmです。場所によっては少し登り坂になっているところもあり、端から端まで歩くと約1時間半かかります。車だと15分程度の道のりですが、温泉街は道が狭いため、都度専用駐車場に停めて、そこから歩いて観光する必要があります。

E-BIKEを使う場合は約30分で、標高差200m程度の山道であればさほど苦になりません。また、自転車を使った移動であれば、四万川の綺麗な流れを見たり、カフェで休憩したり、積善館などのフォトジェニックな場所にも気軽に立ち寄ることができます。

時速15~20km程度で走ると風を感じながら自然の中に溶け込むような感覚を味わうことができ、車では気づかないちょっとした景色も目に飛び込んできます。このように、四万温泉でE-BIKEを利用すれば、15km程度の道のりを2~3時間で移動し、道中で気軽にスポットに立ち寄ったり、自然を堪能することができます。

回生ブレーキ効果も体験できる

今回の実証実験で利用したE-BIKEはJOeBという沖縄にあるOEMメーカーの車両です。

四万温泉で利用したJOeB社のebike

JOeBは環境に配慮した日本製の車体を製造しており、そのJOeB社の自転車には太陽誘電が開発したFEREMOが搭載されています。FEREMOは坂道やブレーキの制動で電気を生み出すシステムで、この特長により長時間の走行が可能です。

また、坂道では回生ブレーキがかかるため車のエンジンブレーキのような効果があり、速度が抑えられます。下り坂でブレーキを握りっぱなしにする必要もありません。今回の実験では四万川ダムから下る場面で発電効果がありました。

既にレンタサイクルも大人気!

2024年6月現在、四万温泉協会には7台の回生機能付き自転車が用意されています。今回平日に訪れたにも関わらず、全ての自転車が貸出中でした。

自転車は世代を問わず多くの人に利用されており、その自転車に電動アシスト付きの機能がついたE-BIKEは、コンパクトな山間部を観光する際に最適な乗り物です。

CO₂の排出も少なく、適度な運動効果もあります。皆さんも是非、四万温泉に行ってサイクルツーリズムを体験してみてください。

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